藤商事の定番シリーズとなった「地獄少女」。
爆発的な人気を得ることはありませんが、低いながらも堅実な稼働を維持する機種だと思います。
初代地獄少女や、きくりの地獄祭りなど、実は勝ちやすかったりする香ばしい台であることも多い地獄少女シリーズですが、今回の「地獄少女四」はどんな感じでしょうか。
ちょっと特殊に見えるスペックに敬遠している人も居るかも知れませんが、そこら辺の仕組みについても出来るだけ分かりやすく解説していきます。
地獄少女四 基本スペック
地獄少女四は一応「V確変機」ですが、少々変わったスペックになっています。
とは言え、別に難しくはありませんので安心してください。
通常時確率:1/319.7
確変時確率:1/120
アタッカーが15個、左の普通入賞口が6個。
後は全ての戻しが1個になっています。
1ラウンド8カウントです。
で、地獄少女四の特徴でもあるのですが、ヘソ入賞玉からの当たりは全て10ラウンド確変になります。
いわゆる電チューにあたる部分は盤面右下にあります。
ここに入賞した玉からのラウンド割合は以下
ラウンド数 | 割合 | 実質出玉 |
10ラウンド確変(次回まで) | 0.5% | 約1120個 |
10ラウンド確変(84回転) | 44% | 約1120個 |
2ラウンド確変(84回転) | 5.5% | 約224個 |
3ラウンド通常(88回転) | 1% | 約336個 |
3ラウンド通常(50回転) | 49% | 約336個 |
カッコ内はいわゆる電サポにあたる回転数です。
ゴチャゴチャしていますが、後でポイントまとめて整理しますので、とりあえずこんな感じであることだけ理解してください。
また、他のメディアでは払い出し出玉の部分に「アタッカー入賞玉+その他の入賞玉」で計算した払い出し個数を掲載している場合が多いです。
ですが、「1発打ち出して1発返ってくる」の部分を、払い出し個数としてカウントしても意味がありません。
1発払い出されていても、打ち出しに1発使っているのならそれを出玉として換算するのはオカシイという考えです。
なので、私はあくまでも「アタッカー入賞で得られる払い出し出玉から打ち出しを引いた個数」を実質出玉として表記します。
コッチの方がリアルなので。
ボーダーライン
地獄少女四も、ほとんど技術介入で差を付けることが出来ません。
なので、ボーダーラインは基本的に上手い下手関係なく一律で考えます。
実践時間は約8時間。
出玉は5%程度減少と仮定しています。
3.6円交換:22個後半
3.3円交換:23個後半
3.0円交換:25個後半
2.5円交換:28個
と、こんな感じです。
ヘソ1個戻しですから、かなり辛く感じますが、これが辛いかどうかは普通入賞口の調整に全て掛かっていると言っても過言ではありません。
当たりやすい回転数はあるの?
ありません。
今のパチンコ台に当たりやすい回転数、いわゆるゾーンのようなものを付けることは法律上不可能になっています。
好調台の見分け方は?
ありません。
勝ち負けに作用するのは「その日のあなたの運」と「釘の状態」だけです。
オカルトを楽しむのは大いに結構ですが、こうしたことをネタにして攻略法などと嘘を付き、高額な商材を売りつけてくる輩が未だに少なからず居るので、絶対に騙されないでください。
設定はあるの?
地獄少女四はP機ですが設定は非搭載です。
そのため設定示唆演出などもありません。
潜伏はあるの?
厳密に言えば潜伏確変もあるのですが、打ち手としては基本的に気にする必要はありません。
潜伏確変はないと思って、いつ止めてもらっても損をすることはありませんので、安心してください。
地獄少女四のゲーム性をザックリ解説
さて、イマイチ地獄少女四のスペックが、ここまでの説明だと分かりにくいかも知れません。
ここからは厳密には違いますが、打ち手側の認識としてはこれで大丈夫。
というレベルで簡略化してザックリと地獄少女四のゲーム性を説明します。
まず、通常時は左打。
普通のパチンコ同様、ヘソ部分に玉を入れて当たりを待ちます。
当たると、100%確変です。
右打ちで消化すれば問題ありません。
で、この最初の当たりの次の当たりは、1:1で確変と通常当たりです。
ここで通常を引くと、時短50か88回に。
確変ならいわゆるST+次回まで継続状態になります。
このST部分が「地獄少女モード極」と呼ばれるもので、この間に当たれば全て10ラウンド確変です。
ST状態は84回転まで、85回転目からは初当たり後の状態と同じになるので、また確変と通常の割合が1:1になります。
ここで良い方の50%を引けば、また地獄少女モード極となり、いわゆるSTのような状態に。
こんな感じの流れになっています。
普通に楽しむために知っておくこと、それぞれのフェーズで願う事をまとめると。
2、初当たり後は確変の50%を願う
3、50%が取れたら、84回転以内の当たりを願う
4、84回転を超えたら、また確変の50%を願う
5、通常を引いたら50回転での時短引き戻しを願う
こんな感じで、実にシンプル。
色んなメディアでは内部システムを考慮して難しめに書いてあることも多いですが、願うべくはこの5つだけ、これが分かれば地獄少女四を十分に楽しめます。
ちょっと内部を解説
ここからはもう少し詳しく解説します。
知らなくても全く問題なく地獄少女四で勝てるし、楽しめるので興味のある人だけどうぞ。
また、多少推測も入っているので、これが絶対ではないこともご了承ください。
さて、地獄少女四は、いわゆる特図1(ヘソ)が2ヵ所あります。
左打で狙う部分と、右の上側にあるアタッカーみたいな所ですね。
地獄少女モード極になると、いわゆる電サポ状態になり右側のヘソが開くようになります。
ヘソ入賞からは10ラウンド確変が100%なので、この間に当たれば嬉しいわけです。
で、84回転で電サポが終了します。
つまり、見方によればここは潜伏確変とも言えるわけです。
ですが、確変・時短状態は右下のポケット入賞玉(特図2)での抽選時間が通常時とは比較にならないほど短縮されています。
もともと、右下のポケットは常にフリーパスで玉入れ放題なので、これに時短が重なると実質的な電サポ付き確変状態となんら変わらなくなるわけです。
小当たりラッシュもこれに近いことをやっているわけですが、藤商事はなかなかにオモシロい試みをしたと言えるのではないでしょうか。
通常時の右打ちは効果あり?
さて、通常時に右下のポケットに入れ放題で抽選が受けられるなら、確変割合が下がっても通常時の右打ちに効果があるのでは?
と思った方も多いと思います。
が、結論から言うと「地獄少女四の通常時右打ちは効果ナシ」が私の答えです。
理由は簡単で、通常状態での右ポケットからの抽選は1つに付き10分程度の消化時間が掛かる。
これがまず1つ。
確変割合が下がったおまけにこれでは全くメリットがありません。
この辺りは小当たりラッシュ機と一緒です。
昔の高尾の「ベノムの逆襲」みたいな作りなら、通常時の右打ちは抜群に効果があったかも知れませんけどね。
で、ヘソ保留と同時に消化した場合はこの特図2での抽選時間は短縮されます。
ですが、特図2よりも特図1の抽選結果を優先的に採用するようです。
これは甘デジ大工の源さん、2回ループの奴と同じ。
源さんもこの仕組みで通常時からの右打ちを封じ込めていましたからね。
なので、例え特図2で当たっていたとしても、その結果を反映するには特図1が空の状態である必要があります。
2つの当たりが同時に成立しても、どちらか一方しか反映しちゃダメ。
というか、先に決まった方を優先する。
これはパチンコ台を作る際のルールです。
「トキオ」なんかで分かります。
2個同時にVに入っても、先にラウンド決定穴に入った方の結果を優先しますよね。
これら2つの要素を併せて考えれば、地獄少女四において通常時の右打ちは効果ナシ。
ということは明白になります。
つまり、攻略法はありませんよって話です。
地獄少女四 釘のポイント
地獄少女四もP機ですので、一目で分かるほど大きく釘を動かしてくる場合は少ないでしょうが、それでも少しのマイナス調整で大きな影響が出ます。
必ず以下で紹介するポイントがマイナスになっていない台を選んでください。
また、こうした釘は「台毎に調整」ではなく「店・機種単位で同率調整」が最近では当たり前になっているので、1~2台ダメなら店を変えた方が早いです。
赤い矢印の方向がマイナス調整です。
左側 釘のポイント
地獄少女四は先述の通り、ヘソ戻しが1個です。
そのため、ボーダーを満たすにはヘソ・寄り共にバッチリな調整か、普通入賞口がしっかりと機能する調整である必要があります。
ヘソ・寄りでボーダーを満たすとなると、相当なプラス調整が必要になるので、最近のホール事情では現実的とは言えません。
そのため、左下の普通入賞口が最低でも無調整。
ヘソ・寄りにプラスが無いなら、ここにプラスが無ければ間違いなく足りないです。
ステージは寝かせの影響もありますが、比較的使える印象です。
ワープからの抜けもですが、自力乗り上げであってもソコソコ入賞します。
自力乗り上げも結構起こるので、ワープのプラスが絶対に必要。
とまでは言いませんが、プラスであればそれに越したことはありません。
右側 釘のポイント
右で見るべき釘のポイントは2ヵ所。
まずは右上の部分です。
写真が斜めなのはご了承ください。
あくまでもイメージが伝わればOKですから。
ここがマイナスだと、結構な玉減りが懸念されます。
慶次~蓮~もこんな感じでしたが、あれよりもゲージがこぼれやすい形なので、マイナスは絶対にNGです。
次が右下、いわゆる電チュー部分。
ここもその気になればガリガリ削れるので、最悪でも無調整を探してください。
特に一番右側の2本。
ここがマイナスだとガンガン玉が外に流れますよ。
で、これらのポイントがマイナスの場合
・1ヵ所でもマイナスなら0.5個
・2ヵ所マイナスなら1.3個
ぐらいは減る可能性があります。
出来るだけ打ち出しは少なくする方が得策ですが、消化効率とのバランスを考えると打ちっ放しがベターだと思います。
だからこそ、上記のポイントでマイナスを施されるのは致命的です。
地獄少女四 止め打ち・捻り打ち
地獄少女四は止め打ち・捻り打ち共にほぼ効果がありません。
打ち出しを止めるのは演出が起こった時のみ、捻り打ちは難しいですし効果ほぼ0のゲージになっています。
捻り打ちをしないでも、実践上8ラウンドに1個程度はオーバー入賞します。
捻り打ちは出来ないでもないかも知れませんが、私は無理でしたし、効率は非常に悪いと思いますのでオススメしません。
技術介入で差を付けることがほぼ不可能なので、釘を見ること、それに伴う回転率の把握がなによりも重要になってきます。
地獄少女四 演出のポイント
通常時の消化は結構サクサクしています。
最近の地獄少女シリーズと比べると、その差はしっかりと感じられるレベルです。
ただ、煽りが凄いのは伝統。
私は全て超シンプル、とにかく煽りが起こらない様にして消化するのでそうでもないですが、カスタム無しだとなかなかに煽ってくれます。
この辺りは完全に好みの問題なので、自分にあったカスタムで楽しんでください。
当たっている場合は、閻魔あいが登場することがほとんど。
三藁止まりだと基本的には当たっていない印象でした。
初当たり6回しか引いてないので、なんとも言えませんけど。
右打ち中は超スピーディー。
ほぼストレスなしで消化できて、なかなかの好印象です。
多少の煽りやハズレでも演出が起こる事がありますが、全然問題ない範囲。
特に地獄少女モード極の間はかなりハッキリしています。
1つか2つ前の地獄少女も確変中はこんな感じだった記憶があるので、こちらもシリーズの伝統と言えばそうですね。
P機ですが、ヘソの戻しを1個にすることでこの速さを実現。
この辺りにはこだわりが感じられます。
ま、いつも言いますが演出の細かいことなんてど~でも良いです。
この演出が期待度〇〇%なんて知ってても知らなくても、当たっていれば嫌でも当たりますから。
ムダにストレスを溜める原因にしかなりませんよ。
まとめ
地獄少女四をまとめると
・必ず1,500個弱の出玉が獲れる
・安定感と爆発力はソコソコ
・消化は比較的速い
・看板ではないが、地味に設置が続きそう
とこんな感じでしょうか。
強くオススメはしませんが、面白い試みの台ではありますし、初当たりから一連の流れが終了するまでに確実に1,500個弱の出玉が得られるのは、最近の台では珍しいのではないでしょうか?
「せっかく当たったのに出玉300個って・・・。」
こんな感じで嘆いている人には地獄少女四は結構良い台かも知れませんよ。