「あ、高設定示唆が出た。これは粘らないと」
なんてな考えで、苦しい展開にありながらも打ち続けて大負けこいた。
そんな人も少なくないのでは?
パチンコにしろスロットにしろ、こうした設定示唆の演出が搭載されるようになって久しいですが、先に結論を言ってしまうと
「設定示唆を鵜呑みにする人は勝てない」
となります。
では、なぜ設定示唆を鵜呑みにすると勝てないのか。
その内情を書いていきます。
今回も、あくまで個人の表現の自由を基にした創作話。
フィクションでありますので、そのことを理解して読んでくださいね。
設定示唆はあくまでサブ基盤管理
他の記事でも常々書いていますが、
「サブ基盤で管理されていることに対して、開示されている情報を信用するべからず」
これはパチンコ・スロットを打ち、勝ちを意識するなら絶対に外してはダメな考え方です。
参考にするのは良いですよ。
ただ、鵜呑みにするのは良くないですよって話。
ロジックは簡単で、サブ基盤管理のことは事実を開示しているとは限らないからです。
俗に言う「解析情報」。
その字面を見れば、新台が出るたびにメディアが自社、もしくはお抱えの外注プログラマに依頼してコードを吸い出して解析しているように感じます。
が、現在ではこれは無理。
新台が出る前から、演出の期待度とかが最近では各種メディアに掲載されていますよね?
これって自社解析していない証明の1つになると思いませんか?
さらに、ある大手メディア媒体のYouTube番組で、特定の演出が起こった際に
「調べても分からないので、詳しい方コメントください」
みたいな表記がありました。
おかしな話です。
きちんと解析しているなら、そうした分からないことは存在しません。
極一部、必要な部分だけ解析している?
そんな効率の悪いことするでしょうか。
そもそも、コードのどこが何に対応しているかどうか。
この変数や配列なんかは何に使われて、どういう値が入るのか。
こうしたことはコードの全体像を全て解析して初めて分かることです。
始めから「ここが重要なポイントだ」と特定する方が難しい。
メイン基板に関しては不可能じゃないですよ。
ファミコンとスーファミの間ぐらいの性能しかないので、解析も容易。
ですが、サブ基盤に関しては別。
PS4のゲームと同等、それ以上のものを全体解析せずにピンポイントで大切な部分だけを抽出するなんて至難の業。
出来なくはないかも知れませんが、効率が悪いことは確実です。
複雑なコードになればなるほど、解析するには優秀なプログラマが必要ですし、そうした人の人件費はかなり高め。
そんなコストを掛けて自社解析したとしても、それを公にすることは出来ません。
プログラムコードにはセキュリティが掛かっているはずですから、これを無断で解除したとなれば色々な法律に触れます。
個人で楽しむ分には大丈夫かも知れませんが、その情報を開示して利益を得ようとすれば実刑を喰らう可能性も高いです。
要するに、自社で解析することは百害あって一利なし。
なら解析情報ってなんなの?
いわゆる解析情報ってのは、
「メーカーがメディアに対して、公表しても良いですよ。と与えた情報」
と言えます。
これを言い換えれば、メーカーにとって都合の悪い情報が公に開示されることはあり得ない。
情報統制をしている。
となります。
要はメーカーの思いのままって話です。
でも、保通協があるじゃない
保通協で通した審査で、違法になる可能性があるのは出玉関係を筆頭としたメイン基板管理に関する部分の虚偽や改造です。
サブ基盤管理、つまり液晶演出に関してはエログロのチェックをするのが主。
さらに言えば、メディアで設定6確定と載せられた演出が、実は設定2や4でも出るとしても、保通協に持ち込む書類にその旨を記載すれば良いだけ。
メディアに対しては先に説明した通り、これを解析情報として世間に流布しなさい。
と情報を流せばOK。
「おいおい、そりゃ詐欺だぜ」
と感じるかも知れませんが、これらは一切違法行為に当たりません。
もっと言うと、メディアに掲載されている情報は、全て隅っこの方などに
「独自調査値」
「100%保証するものではありません」
などの文言が添えられています。
これはバグによるトラブルを防ぐ目的もありますが、他意があると勘繰られても仕方ありません。
胡散臭い健康食品やダイエット器具なんかで良く見るや~つです。
なにがどう転んでも、罪に問われない。
しっかりと外堀を埋めて、解析していない解析情報というものが世に流れているわけです。
どう利用されている?
こんな感じで、色々とやりたい放題なサブ基盤で管理している設定示唆演出。
それを鵜呑みにするのが如何に危険な行為か分かってもらえたでしょうか。
設定6確定!
みたいに書いていても、その実4でも出るかも知れない。
だってアナタ自身がその機種のサブ基盤のコードを吸い上げて解析したわけじゃないんですから、信じる根拠がありません。
メディアはメーカーの子飼いですし。
昔みたいに、設定6の出玉率が150%。
設定4なら115%。
みたいな感じになっていれば、1日打ち切ることで嘘かどうかある程度分かります。
が、最近の6で110%、4で105%みたいな出玉率の違いでは、正直その真偽を打って確かめるのは至難の業です。
で、本当は設定4でも出現する設定6確定演出を朝一に出やすくしたらどうなります?
その人は嬉々として設定4を6だと思い込んで打ち込むことでしょう。
これって誰も損しない。
というかクレームが出ないんですよね。
ホールは稼働が上がるし、ユーザーは勘違いして楽しく打てるし。
まぁ、実質的にはユーザーが損を食ってるわけですけど。
ほとんどのメーカーはユーザーを見ていません。
あくまでも商売相手はホールであり、そこで完結です。
ホールからクレームが来ないなら、事実でないことが行われても誰も問題にしませんし、確認する術もないのが実情。
こんな感じで、ユーザーを上手いこと良い気分にさせて、釣り上げるためのツールの1つとして、設定示唆演出は重宝されるわけです。
そもそも、ユーザーとの齟齬が大きい
まぁ、ここまでのことはフィクションの中のフィクションですよ。
ですが、ここからは結構マジメな話。
高設定、4・5・6確定とかの演出はさておき、いわゆる高設定示唆ってのは絶対にアテにしてはいけません。
これはユーザー側とメーカー、ホール側とでの高設定に関する認識の齟齬があるからです。
ユーザーからすれば、高設定は少なくとも設定4以上でしょう。
ですが、メーカー、ホール側からすると、出率がほぼ100%なら高設定扱いになります。
要は設定2、3辺りから高設定示唆の演出をバンバン出してくるわけです。
これも嘘を付いているわけではないので、一切問題になりません。
ですが、打ち手からすれば由々しき事態です。
設定2や3なんか、ほぼ確実にユーザーが負けます。
でも、高設定示唆がバンバン出れば、4・5・6を期待して打ってしまう。
設定2を、合法的に設定4・5・6、特に4だと思わせて打たせるには持って来い。
法律的に一切問題ない、単なる解釈の違いですが、ここを履き違えているとユーザーは負け額をどんどん増やすことになります。
まぁ、自分に都合の良い解釈をしているユーザー側にも問題があるのですが。
ともあれ、こうした認識の齟齬は、設定示唆演出を筆頭に、パチンコ・スロット業界では多く存在しています。
まとめ
勝ちたいなら、自由自在なサブ基盤管理の情報を信じないことが寛容です。
相手は違法ではない、直ちに違法とは言えない行為を平気で行って私たちの射幸心を煽ってきますし、それがパチンコ・スロット業界の商売。
パチンコ・スロット業界に限った話でも無く、世の中は嘘と欺瞞に満ち溢れていますよね。
ですから、それ自体を否定する気も糾弾する気もありません。
ただ、私たちはそうした業界であることを念頭に置いて、冷静に向き合うべき。
勝ちを意識しないなら、こうしたものに踊らされて、享楽的に向き合う方が楽しめますが。
はい、という長々とした創作話でした。
この記事は実在のメーカーや人物、団体などとは一切関係ありません。