パチンコ・スロットでゴミ台が生まれる理由と諸悪の根源

コラム
この記事は約9分で読めます。
「なんでこんな新台を出すんだろう?」
「売れない、人気が出ないと分からないのか?」
「もっと考えて台を作れよ!」

こんな風に感じている人は少なくないと思います。

その気持ちは重々分かりますし、ユーザーにとってはメーカー側、作り手側の事情なんて知った事じゃありません。

ですが、全ての責任を作り手のせいとするのは、いささか厳しいかな。
と思う部分も。

この記事では、なぜゴミ台が売られてしまうのか?
その諸悪の根源とメーカーの怠慢、ジレンマに関して書いていきます。

勝ち負けに繋がる話ではありませんし、あくまでも私見であることを了承して、暇なら読んでみてください。

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なぜゴミ台が生まれ、売られるのか?

前提として、良台やヒット機種を生み出すことのほうが難しいのは事実です。

人の好みは千差万別、十人十色。

幅広い層に人気が出るようにとアプローチすれば、結局は誰の心にも刺さらない、無個性な台になってしまいます。

反対に尖り過ぎている台は、多くの人に刺さらない可能性があり、結果的に稼働が上がらずにクソ台として扱われます。

これはパチンコ・スロットに限らず、あらゆるジャンルで言えることです。

難しいのは事実ですが、だからと言って

「しょうがないじゃん。そういうものだから」

で済ませてしまっては始まりません。

こうした部分をしっかりと考え、バランスを調整するのがいわゆるマーケティング。

市場調査になるわけです。

メーカーの怠慢

「ST機が流行っているから」
「台の枠に色々とおもちゃを付けるのが流行っているから」

こうした、いわゆるトレンドに合わせることは、決して間違っているとは言えません。

ですが、トレンドに合わせるということは、先述の無個性で誰にも刺さらない。
という事態を常に内包しています。

もっと言えば、ユーザーから

「なんだ、またこんな感じか。○○と一緒」
「○○の劣化版だ」

という感想を貰うことになるでしょう。

トレンドに合わせるというのは、トレンドをマネましょう。
って話ではありません。

今のトレンドを知ることで、その半歩先を読んで作品や商品開発に活かす。

決して流れを後追いしたり、流れに身を任せて考えることを放棄することではありません。

他をマネて、二番手となることもビジネスの手法としてはアリ。
ですが、それ一辺倒になっては創作者、いわゆるクリエイターとしては終わりです。

楽をしようとすれば、いくらでも出来るのが創作の世界。

メーカーは商売ですし、そこで働く人はあくまでもサラリーマンであり、クリエイターではない。

そう割り切って考えれば、仕方のないことと言えなくはないですが。

ホールにも問題がある

この様な怠慢を助長するのは、ホールにも原因があります。

最近では少しづつマシになっていますが、未だに新台を導入するか否かを決めているオーナーなどは昔ながらの感性の人が多い。

「派手な方が良いに決まってる」
「○○と同じ様な台なら買う」

みたいな感じです。

その機種自体の面白さ云々は別問題として、前例や実績のある機種の後継機や、それに似通った機種の方が圧倒的に売りやすい。

「これはあの○○と似てるので、稼働を期待出来ますよ!」

みたいなセールストークが横行します。

スペック面に限らず、最近では筐体の派手化。
盤面内おもちゃのゴチャゴチャ化などもそう。

メーカーの中には、あれらが全てムダである。
パチンコ・スロットの本質的な面白さはそんな部分じゃない。

と分かっているクリエイターも沢山居ます。
でも、なかなか上手く行かないのが実情。

ネームバリューが初期稼働に影響を与えることは事実です。
ですが、それは一過性のもの。

本質的な面白さが伴わなければ、むしろ看板に偽りありとして、悪影響を及ぼす可能性の方が圧倒的に高いです。

北斗無双2や最近の牙狼。
数え上げればこうした例は枚挙に暇がありません。

ホール側で新台の導入に対する決定権を持っている人間のセンス。
本質的な面白さ、今のユーザーが求めているものを敏感に感じ取れるか否か。

こうした部分が欠けているから、メーカーも斬新なことに手を出しにくい。
そうした面があることも事実です。

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メーカーの癌

メーカーはあくまでも利潤を追求するための組織であり、全員がクリエイターの集まりではありません。

だからこそユーザーではなく、第一顧客のホールだけを相手にして台を作る。
ホールに売れやすいものを作るのは悪いこととは言えません。

ですが、その考え方は酷く幼稚で、短絡的。

どんな業種であっても、一番大切にするべきはエンドユーザーの意見。
つまり実際にホールで打つ人の意見です。

楽して勝ちたい。
簡単に勝てる台を出せ。

の様な前提から間違っている、バカ丸出しな意見に耳を傾ける必要はありません。

ですが、建設的なユーザーからの意見であれば常に吸い上げて、現場にフィードバックしていくのが当たり前のはずです。

これがパチンコ・スロットメーカーでは全く行われていない。
もしくは非常に鈍いのが実情です。

なぜそうなるのか?
全てのメーカがそうとは言いませんが、癌があることが原因です。

メーカーにおける癌とは、

「勉強の出来る(テストの点を取ることだけ上手い)バカ」

の存在。
実はメーカーだけでなく、ホール側もそうです。

このテストの点を取るのが上手いだけのバカは、世の中の至る所に存在し、学歴社会という悪しき慣習の元に幅を利かせているが実情ですよね。

こうした、頭は悪いのにそのことに気付いていない人間。
これが組織の上役に立ち議決権や決定権を持っているがために、世の中は良くなりません。

まして、こうしたエンターテインメントにおけるクリエイティブな部分では、こうした存在は百害あって一利なし。

邪魔以外の何物でもありません。

さらに悪いのは、こうした奴らは自分でパチンコ・スロットをしないことも多い。

自分でやらないのに、ユーザーが求めているものが分かるはずがありません。

事実、現場のクリエイターが面白いことを考えても、この無能が頭から潰してしまうことは多い。

売り上げの管理やキャッシュフロー。
どこに新たな投資をしておくべきか。

これらの、いわゆるクリエイティブではない部分。
でも企業として生き残るにはとても重要な部分を疎かにしろとは言いませんけどね。

こうした人種は、アホのクセに気位が高く、現場の人やユーザーをバカにしている人も少なくありません。

本当はメチャクチャ面白いかも知れない企画。
でも前例がないし、売りにくそうだからダメ。

自分の感性に合わないからダメ。
みたいなことを平気で行います。

お前の感性がそもそもズレているのに。
気付けるはずがないですよね、だって本質的にはアホなんだから。

バカにしている人間の意見なんか聞かない。
だからユーザーからの声も届かない。

今の時代、ユーザーが求めている物は答えを簡単に集めることが出来ますよね。
SNSなどを使えば一発。

全ての意見を反映することは出来ずとも、少しでもユーザーの意見に真摯に向き合う姿勢がこのアホ共にあれば、世の中にゴミ台が量産されることも少なくなるんですが。

パチンコ・スロットメーカーに限らず、間違った学歴社会という悪しき慣習が生み出した癌を取り除いていく。

これが出来なければ、日本の産業はどんどん衰退していきます。

なんでこんなタイアップが必要なの?

「これ、なに?」

というタイアップも多いですよね。
ユーザーも?ですが、作る現場も?です。

これはここまで書いたことの全てが影響しています。

まず、メーカー側のアホは

「タイアップじゃないと売れない」
「大事なのは版権の力だ」

と盛大な勘違いをしています。

ホール側のアホは

「派手で見栄えが良ければイイ」
「なんかアニメとかの方が良いんだろ」

みたいな感じ。

こうした流れから、どこの何?
みたいな版権ですら結構な金額で取引されます。

現場は分かっています。

「こんな版権で、しかもこんなスペックじゃ売れない」
「人気が出る訳ねーだろ」

とね。
でも、癌は言うことを一切聞きません。

今までそれでやってきて、曲がりなりにも上手くやって来れたという変な自信があるからです。

まぁ、現状そうした部分は通用しなくなってきています。
現にユーザーはどんどん減っていますからね。

不動の人気である「海」「ジャグラー」「ハナハナ」などはタイアップではありません。

版権の力は諸刃の剣。
上手く世界観にマッチしたスペックと演出を作れれば相乗効果を生み出します。

しかし、その辺りがズレるとクソ台が加速することに。

演出面での自由度も下がるので、基本的に版権に頼る台作りはどうかと思います。

開発費が上がる場合もありますし、その料金は台の価格に反映されて最終的にユーザーが払わされるわけですからね。

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メーカーのジレンマ

他の業界でも、ここまで書いたことは往々にして起こっています。
老害や点は取れるアホがどこにでも居るからです。

ですが、パチンコ・スロットメーカーにはもう1つ、大きな癌というか病巣があります。

それは「警察」と「利権絡みの政治家や官僚」です。
メーカーは常にこいつらの顔色を伺う必要があります。

最近の6号機に対する文句。
ユーザー側から言わんとすることはもっともです。

ですが、その原因はメーカーにあるわけではありません。
諸悪の根源は利権を貪る醜悪な奴ら。

確かに、「規制があるからしょうがないじゃん」とメーカーが怠慢をしている節も見て取れます。

例え開発費や期間の問題があったとしても、もっとやり様があったのではないか?

しっかりとユーザーの方を向いて開発していれば、もう少しマシになったのではないか?

そう思える部分も多いです。

ですが、先にも書いたように、多くの場合で現場のクリエイターは真剣に台を作っています。

ユーザーに向き合ってもいます。

ですが、立場が上になればなるほど、どんどんと醜悪な奴らは増えていき、現場で一生懸命ユーザーのことを考えて、少しでも面白台を作ろうとしている人の声はかき消されるのが実情。

あくまでもこの国は表面上、国民主権です。

私たちが文句を言うべきはクリエイターではなく、クリエイターに寄生している醜悪な害虫ども。

SNSが隆盛を極めているこの時世です。
私たちがしっかりと声を上げることで、少しづつですが駆除していける可能性はあります。

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まとめ

ユーザーからすればメーカーはメーカーとして、一括りに見えるでしょう。

ですが、その中でも現場のクリエイターと癌や害虫には似ても似つかぬ、大きすぎる違いがあることをユーザー側も少しは知っておくべきです。

メーカーの中に居るクリエイターが声を上げるべき。
との意見もあるでしょうが、それは難しいことぐらい多くの社会人は知っているはず。

自分の身や生活が大事なのは誰だって同じです。

実際、こうしたことに嫌気が差してケンカして辞めた人も居ますからね。
・・・誰とは言いませんけど。

今ならもっと上手いやり方をいくらでも思いつきますし、なんなら中から構造改革だって出来るかも知れません。

ですが、まだあの頃は20代前半でしたからね。
結果、あの時に辞めたお陰で今は比較にならないほど稼いでますし。

繰り返しですが、クリエイターは基本的に悪くありません。
非が無いって話でもないですが、私たちが糾弾すべき相手はそこじゃない。

少しでも楽しい新台を増やしたい。
そう思うなら、叩くべき相手を間違えないこと。

現場で働くクリエイターが少しでも報われる環境を、私たちユーザー側も微力ながら作っていこうとする姿勢が大切ではないでしょうか。

昔は難しかったことも、今はSNSで少しづつ変えていける可能性を十分に秘めています。

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