ボーダーとは「境界線」を意味する言葉ですね。
パチンコにおけるボーダーとは「勝ち負けを分ける境界線」と言えます。
すっかり浸透した感のあるこのボーダーの話ですが、その実しっかりと理解出来ていなかったり、それで勝てると言う実感が湧かなかったりしている人はいませんか?
唯一、論理的で数学的根拠があり、今のパチンコで勝つための正攻法であるボーダー理論。
変なオカルトや思い込みで負けている人は、一度しっかりとボーダーに関して知識を持っていた方が良いと思います。
パチンコのボーダーとは?
ボーダーは勝ち負けを分ける境界線と言いました。
では、どのようにしてボーダーを計算しているのでしょうか?
あんまり細かく書いてもしょうがないので、ここではザックリと。
まず、パチンコ台にはそれぞれ「初当たり1回当たりの期待差玉」というものがあります。
これはあくまでも平均の話で、当然上にも下にもブレます。
出玉ナシ当たりがあったり、ラウンド振り分けなどがあると尚更です。
ともあれ、期待差玉を基準にボーダーを算出。
もの凄く単純に例を出してみます。
初当たり確率が1/300で期待差玉が5,000個として。
この場合、5,000個以内に1/300を当てることが出来ればプラスになりますよね。
と言うことは、2万円分の玉で1/300ですから、1万円で150回。
つまり千円あたりの回転数が15回あればチャラライン。
このようにして出された「プラスマイナス0ライン」のことを「パチンコのボーダー」と言い、これを使って立ち回る考え方が「ボーダー理論」です。
先述の例の場合、ボーダーが15回転。
千円で回る回数が増えれば増えるほど、ボーダーよりもプラスになる可能性と金額が増えます。
逆にボーダーよりも回転数が下回れば、その分どんどん負ける可能性と金額が増えることに。
つまりパチンコのボーダーラインは「基準点」として考えるのが正解です。
パチンコのボーダーを使うときの注意点
ボーダーを基準点と考えるのが正解ですが、ここで誤解してはダメなのは「ボーダープラスマイナス0の台は勝てるわけではない」ということ。
ボーダープラス3回転ぐらいでは、機種にもよりますが勝率は70%前後。
つまりボーダーよりも回っているのに30%は負けるのです。
ボーダープラスの回転数が増えれば勝率と金額は上がっていきますが、どこまで行っても勝率が100%になることはありません。(限りなく100に近くはなりますが)
これはパチンコの仕組み上どうしようもないことです。
逆にボーダーを下回る回転数でも、30%ぐらいは勝てます。
この、ボーダーを下回った台、要はダメな台であっても勝つ時は勝ってしまう。
勝てる台でも負けることがあるというパチンコの仕組みとその絶妙な頻度のせいで、
「回転率なんて関係ない、ボーダー理論なんて嘘だ。」
となっている状況があります。
そこから派生して遠隔やホルコンの出玉管理などという、根も葉もないオカルトが蔓延する事態に。
パチンコのボーダー理論は、あくまでも「トータル」の話です。
1日1日の短期的な勝ち負けを左右するものではありません。
しかし、1ヵ月や半年など、試行を重ねれば重ねる程ボーダー理論は効果が現れます。
ボーダープラス5回転、出玉削りナシの台を半年打ち続けてトータル負ける可能性はほぼ0。
逆にボーダーマイナス5回転、出玉削りアリの台であれば、トータルで勝つ可能性はほぼ0。
まぁ、ここでこう書いたところで信じない人は信じないでしょうけど。
オカルトや遠隔信者の人はそのまま負ければ良いとして、ボーダー理論って本当に勝てるのか?
と思っている人は少なくとも半年のスパンで、ボーダーを上回る台だけを打ってください。
さすがにプラス5回転とかは無理ですから、最悪でもボーダープラマイ0~2ぐらいの台だけを選んで打つように。
出玉削りもナシで、この条件を満たして半年から1年収支を付けて、それでも収支がマイナスなら店がオカシイか、公表されているデータがオカシイかです。
それぐらいやってから、初めて遠隔だ出玉調整だと騒ぐようにしましょう。
あ、月に1回1時間しか打たないけど半年経ったとかはダメですよ。
少なくとも5万回転ぐらいは回してくださいね。
メディアのボーダー回転数を見るときの注意点
雑誌やウェブ媒体に載っている各台のボーダー回転数。
これを見るときには注意しなければならない点がいくつかあります。
この注意すべき部分を無視して、記載されているボーダー回転数のみに着目して盲信するとボーダー理論は全く機能しなくなりますので、気を付けてください。
シミュレーション条件を必ず確認
ボーダー回転数は以下の様な条件を基に算出されます。
・出玉は理論値通り獲れるか
・確変・時短中の玉の増減の有無
・交換率
等価交換の場合は何時間打てるかと交換率を意識する必要はありません。
しかし、等価交換でない場合は持ち玉でどれだけ打ち続けられるかは非常に重要で、ボーダーラインに大きく影響してきます。
また、大当たり1回あたりの出玉数も確認しましょう。
多くの場合はシミュレーション条件の部分に、理論値出玉から-3%、-5%程度でボーダーラインの計算をしている場合がほとんどです。
特に等価のホールなどではそうですが、大当たり時に出玉を削る調整をしています。
1ラウンドのカウントが10個で払い出しが1カウントにつき15個。
この場合は払い出し150個から10発を引いた140発が理論値としての出玉です。
が、釘調整が渋くアタッカーになかなか玉が入らない場合は打ち出しの玉数が増えてしまいます。
ヘソや他の入賞口への入りもあるので一概には言えませんが、打ち出し玉数が1ラウンドに付き5発増えれば10ラウンドで50発。
この場合は理論値よりも出玉が約4%少なくなりますね。
こうした理論値と実際の出玉の違いを理解していないとボーダー理論は役に立ちません。
例えば、メディアのボーダー回転数が理論値通りの出玉を基にして算出されていた場合、その数値を目安にすると実際は全然回転率が足りていないことに。
これは時短・確変中の出玉の増減に関しても同様。
最近では当たり時のアタッカー周りに釘がなく、打ち出した玉がほぼ入賞する台も多いので、むしろ注意すべきはこちらの「電サポ中の玉増減」の方です。
無茶苦茶な削り方をしていなければ、電サポ中の出玉増減に気付いていない人も居るかも知れませんが、ホールはほぼ間違いなくここを削っています。
これもシミュレーション条件をよく確認して、電サポ中の出玉増減をどの程度の割合で計算しているかをチェックする必要があります。
大当たり、電サポ中ともに、出玉がシミュレーション条件以上に減るようであれば、記載のボーダー回転数よりも多めに回らないとボーダーを満たしていないことに。
逆もまた然りで、大当たりの出玉を理論値より多く獲ったり、電サポ中に出玉を増やすことが出来るならば記載のボーダー回転数より回転率が低くても問題ありません。
とにかく、どんな条件でそのボーダーラインがシミュレーションされているのかは絶対にチェックする必要があることだけ覚えておいてください。
ボーダーランキングは意味が無い!?
この部分に関しては、より詳細に別記事としてまとめました。

上のリンク先の記事を読んでいただければ、
・なぜボーダーランキングが意味を成さないことが多いのか?
・世間に蔓延るボーダーランキングの間違いはなにか?
などのことが分かっていただけるかと思います。
まとめ
パチンコのボーダーラインに関しては、メディアなどに換金率ごとのボーダーなどが記載されているので、それを参考にしましょう。
メイン基板の数値を基にして算出しているはずなので、これはある程度信用しても大丈夫です。
サブ基盤の関わる部分はアレですけど。
ただし、最近の小当たりラッシュ搭載機に関しては少し注意が必要です。
この手の機種に関してはラッシュ中の玉の増減をどのように計算するかでボーダーが大きく変わってしまうからです。
Aという機種で、ボーダーが18と21と記載が違う場合は、21で考えて台を選びましょう。
常に、打ち手に不利な方の数値や状況を選んでおくことがパチンコ・パチスロでは寛容です。
回転数だけは足りていても、ボーダーを考える時には出玉関係も重要。
ここもしっかりと把握しておかないとボーダー理論は機能しないので注意してください。

冷静にボーダー理論を用いてパチンコと向き合ってみると、いかに自分が毎回「勝てるはずのない台」を打っていたかが分かります。
ボーダー理論を知れば、パチンコ店が遠隔や出玉操作なんてしなくても、釘を閉めて回転率と出玉を削れば十分ということも分かるので、バカ丸出しなデマに惑わされることもなくなりますよ。
ボーダーを上回っている台が打てているか?
そうしたことも含めて、収支をちゃんとつけてますか?
もし、パチンコやスロットで収支をちゃんと付けていないなら、以下の記事で紹介しているアプリなどを使って、必ず付けてください。
