パチンコ雑誌やメディアの情報を鵜呑みにする危険性

コラム
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雑誌やメディアを鵜呑みにすることは非常に危険です。
これはパチンコやスロットの雑誌、ネットメディアも同じ。

雑誌に載っていたから、ネット動画で言っていたからそれは紛れもなく正解である。という思考に陥ってしまうことは絶対に避けるべきです。

もしアナタがすでにこうした思考の陥っているとするならば、一度考え直した方が良いですよ。

メディアに載っている数値の出どころ

ウェブサイトは100%そうであるとは言い切れませんが、恐らくそうでしょう。
雑誌媒体はほぼ間違いないですが、今と昔とでは「情報の出どころ」が違います。

昔はメーカーと攻略雑誌は持ちつ持たれつな部分もありながら、基本的には対立関係でした。
メーカーにも技術力がなく正直穴だらけ、攻略法だらけの時期がありました。

この頃の攻略法なんてのは、最近の捻り打ちや止め打ちみたいなショボ~いものではなく、文字通りの攻略法です。

当たりを直撃できたり、強制的に連荘させたり、1ゲーム前のフラグをコピー出来たり。

その情報を人より早く仕入れてホールで実践できれば、あっという間に車や家が買えた時代も確かにありました。

私は残念ながらこれをリアルタイムでは経験できませんでしたが。

そんな情報を世に出されたらどうなるか?
当然、その機種はホールで使うことができなくなりますよね。

これはホールにとってもダメージだし、必然的にメーカーへのダメージにもなります。

そうした殴り合いが、ひと昔前の攻略誌とメーカーの間で繰り広げられていたわけです。
となれば、当然メーカーは雑誌に情報を提供したりしません。(基本的には)

つまり、その頃の雑誌の数値などは全てライターが実践から導き出した「生きた情報」。
メーカーから提供されていないから、メーカーの顔色をイチイチ伺う必要などなかったのです。

攻略雑誌は完全にユーザー側の立ち位置だった。

しかし、時代の流れと共にメーカーの技術力が上がりました。
映像面もさることながら、セキュリティ面でも。

5号機になってからは、こうした致命的な攻略法はほぼ出ていません。

アビリットの鬼浜のショートゴトはあくまでもゴトだし、パチンコのファフナーの回転体狙いは汎用性は高くなかったと思います。

効果は高かったから出来る人間は結構稼ぎましたが。(私も結構儲けた、ファフナーの方ね)

攻略法がないとなれば、攻略雑誌の存在意義はなくなります。
それでも一応は攻略と言える内部数値関係や、シミュレーションデータを出して対応していたように覚えています。

どのあたりまでかは正確には知らないのですが、5号機も当初は雑誌側自身でプログラム解析をしていたかと。

恐らくは、出玉関係をメイン基板からサブ基盤に移行したあたりから、自社での解析を行っていないはずです。

もともとそれは当然で、ソースコードもオープンでなければ著作権があります。

それをセキュリティを解いて許可を得ずに解析。
さらにその情報を基にして公開したデータで利益を得ることは出来ません。

技術力、資金力、法律的な話。
これらが原因となって攻略雑誌は自社解析をしなくなったのではないかと思います。

それに、致命的な攻略法がほぼ100%ないと分かっているのなら、自社解析をするだけ無駄。
徒労に終わるのだから懸命な判断でしょう。

パチンコ攻略雑誌と銘打ちながら、その中身は勝ち負けには一切関係ない液晶演出に関することが大半を占めている現状からもこれが伺えます。

無意味なものだから、メーカーもその掲載を認めるし勧めるのです。

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聞いた話(業界の関係者)がメインですから、どこまでが事実だと断定することは出来ませんが、おおよそこの流れは間違ってはいないはず。

どうあれ、こうした理由から「今現在メディアが取り扱っている数値はメーカーから教えていただいている」という状況です。

対等で殴り合っていた両者の関係性は、いつのまにか「完全な主従関係」になってしまった。

今や台の写真1つにもメーカーから事細かに指示が入ります。

特にうるさいのはスロメーカーのE社やパチメーカーのS社で、S社に関しては機種スペックを正確に記載するなと雑誌に何度か圧力を掛けています。

版権が絡んでいるからこれも著作権上は仕方のないこと。

つまり、現在メディアが扱っているスロットやパチンコの数値は「全てメーカーの思惑次第ということです。

その数値の真偽を確かめることは我々には不可能。

パチンコ業界は「バレる嘘はつかないが、バレない嘘はつくのが正義」という業界です。

私があるメーカーのデバックをしていた時に、その筐体は連続でメダルを素早く(といっても起こり得る範囲)入れると10枚に1枚程度で、メダルを食っていました。

要は10枚入れたのに9枚しか入れていないことになっていたのです。

若かった私は上司に言いました。

「これ、ユーザーが損しちゃいますよね。リストに書いておきます」
「いや、書かなくて良い」
「え、なんでですか、これバグですよ」
「いいよ、だって損をするのはホールじゃないから」

ということです。

つまり、ユーザーが損をすることに関しては気にする必要はないということ。
今になれば、なにもパチンコ業界に限った話ではなく、こんな話はよくあることです。

ただ、そういう考え方の業界が、わざわざ全ての事実をつまびらかに表に出すでしょうか?

これはあくまでも仮の話ですが、50%が実は45%で内部処理されていても、ユーザーが損をするだけでホールはむしろ得をします。

そして、その程度はユーザーが1人でどんなにデータを取っても誤差の範囲を出ません。
少しおかしいと思っても立証のしようもなければ、確認のしようもないのです。

出玉関係もさることながら、液晶演出に関してはいよいよお手上げ。

「これが出れば設定4~6で、6が一番出やすい」

とアナウンスされた演出がでたら、恐らく6だと思う人が多いのでは?

でも、その演出に関するアナウンスは、あくまでも「メーカーが意図的に流した情報」であって、第三者が正式な形で確認し、公表したものではありません。

もしかしたら4で一番出やすく、2でも出るというのが事実かも知れない。

2,4、6の挙動が似通っている性能の台であれば、こうした情報を流すだけで2や4の稼働率を劇的に上げることも可能。

ホールに取っては抜ける台(利益が出る台)が良い台です。
公表された数値よりも抜ける台であればホールは喜びます。

ユーザーが公表された真偽の確かめようのない数字を鵜呑みにするなら、その数値に多少の忖度をして希望を持たせてやれば稼働もつくのです。

「焼かれながらも人は、希望があればついてくる」

これはアカギのセリフですが、まさにそうですね。
心理学的に見てもこれは正しい。

多くは正確な数値を公表していると信じたい。
しかし、その内情を少なからず知っている身としては、やはり鵜呑みにすることもできません。

何度も書いていますが、私にも確認の術はありません。
疑わしきは罰せずがこの国の法律の考え方の根本(一応ね)。

物的証拠は何もないのだから、ここまで書いたことはあくまでも私の勝手な憶測、妄想とも言えるでしょう。

だからこういう観点もあるということを知った上で、メディアで公表されている数値をどう捉えるかは、あなた自身に委ねます。

私がこのサイトに載せている数値などは、経験則が多いです。
もしくは、メーカーのホームページなどから引っ張っています。

また、イチイチ書いていないだけで、本当は全ての数値や演出の話の後に心の中では「らしい」を付けています。

なんにせよ、とにかく情報はまず疑う。
そして色んな関連情報を集めて自分なりの答えを出すクセをつけてほしいと思います。

これはパチンコやスロットの雑誌に限らず、全ての情報ソースに関して共通することです。

シミュレーションの現実味のなさ

雑誌やネット媒体のシミュレーションデータを見るときに、隅っこの方に注目してください。
小っちゃい字でシミュレーション算出方法が書かれているでしょう。(書かれていない場合もありますが)

そこを見ると「7000ゲーム×10万日」などという非現実的な条件が書かれていることが多いことに気が付くでしょう。

10万日は約274年。
とっくの昔に死んでいます。

では、もっと減らして1000日だとしましょう。
これでも2年7ヵ月掛かります。

検定が切れるのが3年、みなしで認定取っても最大で6年。
終日打てるのが週に1回とすると1年で52回。
すると1000日で約19年。

もう計算するのが馬鹿らしくなったのでやめますが、いかに雑誌などのシミュレーションが意味を成さないデータかが分かるでしょう。

これは天井やゾーン狙いなどのシミュレーションにも言えること。
そんな机上の空論は参考程度にとどめて、実践から導き出した自分の感覚を磨くべきです。

自分の感覚とは決して「オカルト」ではありません。
どっかの低俗ドンキのようになってはいかん。

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まとめ

これら2つの大きな要素から、メディアの情報を鵜呑みにするべきではないということを、パチンコやスロットで勝ちたい人、初心者の人は肝に銘じてほしいと思います。

分かりやすくまとめれば

  • メイン基板で行っていることはある程度信じてOK
  • サブ基盤で行っていることは基本的には信じない

天井などの「確認の取れること」に関してはサブ基盤管理でも信じて良いと思いますが、液晶演出での設定示唆や、サブ基盤での抽選値に関しては疑う方が良いです。

とにかくまずは疑ってみる、あらゆる角度から情報を集めて精査する。
これが情報社会で生きるための基本です。

業界にも事情はあるし、その考え方や流れを是正したいなどという考えの話ではありません。

確認のしようがないのですから、どうでも良い事でもあります。
大事なのは業界がどんなことをしていようと、結果的に自分が勝つこと、利益を得ることです。

私の書いていることも決して鵜呑みにはせずに、あなたが精査をするための礎の1つとなれば良いと思っています。

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