なにもパチンコ・パチスロに限った話でもないのですが、世の中にはこの「数字のマジック」というものが溢れています。
数字というよりは「数値表記」のマジックと言った方が正しいかも知れません。
数字の~と聞くと拒絶反応を起こす人もいるかもしれませんが、ここで話す内容は全然難しいものではありません。
もっと言えば誰でもそんなことは分かっていることの確認。
小学生レベルの算数の話と人の認知に関する内容です。
高校数学で2点という絶妙な点数を取った私の話ですから、気楽に理解してもらえる内容になっていると思います。
パチンコの数値表記のマジック
例えば、1/5で確変終了。
と聞くとどう思います?スグに終わる気がしませんか?
で、確変継続率80%と言われたら?
結構な連荘をしてくれる感じがしないでしょうか?
まぁ、改めて言うほどのことではないですが、この2つは「同じ内容」ですよね。
表記の仕方を変えているだけ。
どうでしょう、確変継続率80%で初っ端から悪い方を引いたら「おかしい」、あまつさえ「遠隔だ」なんて思ったりしていないですか?
1/5で大当たりと書かれている台で、10回20回と試行を重ねて引けないと、これも同様に思ってしまいませんか?
このように、実質的に数字を冷静に考えればなんら不思議でもないことが、表記の仕方とそれに伴う認知の歪み(思い込み)によって「不思議な出来事」になってしまうのです。
こうした数値の認識を利用することで、メーカー側は射幸心を煽ります。
これらを理解していないと、勝手な思い込みから「パチンコの確率は詐欺」だという結論に達してしまい勝ちです。
継続率90%!
と言っても1/10でダメなのを引いてしまう。
こうした形で数字の本質を意識していないユーザーを手玉に取る手法は、なにもギャンブルの世界に限った話でもありません。
・商品の値段が端数である
・銀行の金利
などなど。
あらゆる面で数字は本質を隠し、アナタを煙に巻こうとしてきます。
そして、それを上手く使って利益を上げている人間は多くいるのです。
ここからは、さらにこうした数字のマジックに関して書いていきます。
連荘回数にも確率のマジックが発動
確変継続率ごとの平均連荘率を考えてみましょう。
すごくザックリとなので、こうした事に強い人は優しく教えてください。
確変継続率65%=3連
確変継続率75%=4連
確変継続率80%=5連
確変継続率90%=10連
おお、こうして見るとそのマジックは一目瞭然ですね。
65%と80%ではエライ違いの様に感じますが、2連しか違いはありません。
15%も差があるのにですよ。
それに比べて80%と90%は10%の違いなのに倍ほど違います。
これも数字のマジックの最たる例と言えるのではないでしょうか。
パチンコの319は当たらない?
これも当然と言えば当然ですが、案外見落としてしまい勝ちなことです。
1/100=1%
1/200=0.5%
1/300=0.33%
1/400=0.25%
全て小数点以下切り捨ての約での数値。
1回転あたりの大当たり期待値です。
さて、これは当然上から「甘デジ」「ライトミドル」「ミドル」「旧MAX」の初当たり確率。
分数で表記されると分母が100も違うので、ミドルと旧MAXの間には大きな差があるように感じると思います。
これはミドルとライトミドルも同様です。
ですが、どうでしょうか。
実際の1回転ごとの大当たりの可能性を%で表すとそんなに差がないと感じませんか?
旧MAXとミドルでは1回転ごとの大当たりの可能性の差は「0.08%」。
ミドルとライトミドルでは「0.17%」。
つまり「短期的に見て大きな違いを感じることが出来るものではない」ということです。
ちなみに旧MAXとミドルを3,000回転打った場合に、初当たりの回数はそれぞれ「7.5」と「10」で、2.5回しか差が出ません。
今のパチンコで3,000回転となると終日ブン回しでも難しいでしょう。
このことからも旧MAXとミドルに大した違いはない事が分かります。
あくまでも短期的に期間を区切った場合の話ですが、普通の人が遊びで打つパチンコの回転数では分数での分母100の違いから感じるほどの差を実感することは少ないと言えます。
それでもハマりが遠隔ですか?
さて、先述の項目の中でもあったように、それぞれの確率分母における1回転あたりの大当たり期待度は甘デジですら1%です。
パチンコは独立試行ですから、この毎回転の大当たり期待度は永久に変化しません。
当然、確変の場合などは除きますが。
独立試行の事や、内部的な話に関しては以下の記事が参考になるかと思います。
スロットで書いている部分もありますが、基本的にパチもスロも同じです。
例えば、マスが100個あるルーレットを思い浮かべてください。
毎回1玉だけ投げることができて、ハズレなら投げた玉を取り除いてやり直しです。
・・・当たる気がしますか?
実際にハマる確率ってどんな感じ?
良く「何回転以内に当たる確率」や「何回転以上ハマる確率」なんてのが雑誌やメディアなんかに記載されていますよね。
あれを書いている人は私なんかよりもよっぽど数字に強い人でしょうから、間違いではないのでしょう。
さて、確率の3倍ハマる確率は「約4.95%」、4倍ハマる確率は「約1.81%」、5倍で「約0.66%」、6倍で「約0.24%」です。
確率分母が大きくなれば多少数値は変わりますが、大差はありません。
で、例えば甘デジで600ハマった場合。
あなたはそれを「おかしい」「遠隔だ」と思いますか?
もしも、そう思うなら
「旧MAXが1回転で当たったらおかしい、遠隔だ」
と言う必要があります。
まぁ、この言い分はかなり暴論かも知れませんが、それぐらい不思議なことではない、起こり得る現象であるということです。
1/100を引くというゲームを20回行えば、ほぼ1回は3倍ハマることに。
この20回には時短での引き戻しなども当然含まれます。
あくまでも1/100を引いた回数ですからね。
1日海を打つとすると、大体3,000回転ぐらいは回せるでしょうか。
1日に1回は3倍ハマりが来て当然。
4倍ハマりもそう珍しくはなく、1回ぐらいは来てもなんら不思議ではない話。
まぁ、そもそも1日単位で区切ることがナンセンスなんですがね。
つまり、ハマりは起こって当然であって、店側やメーカーが小細工をわざわざする必要はないということです。
メーカーやホール、保通協に警察が清廉潔白で、全ての情報をフェアに開示していると言っているわけではありませんよ。
まとめ
提示されている数字には、提示している側の思惑が必ず存在します。
表現方法によって認知の歪みや思い込みは誰にでも起こりますから、そうした脳の働きがあることを知っておいて、冷静に数字と向き合うようにしましょう。
騙されたり、変にイライラしないで済むようになりますよ。
ついでに以下の記事もどうぞ。
勘違いしている人が非常に多い内容ですから。
パチ・スロの振り分け負けって言葉は正しくない場合が非常に多い